求めるものはヒューマンスキル。原理原則に立ち返って行動できる人
「採用の第一条件は、一緒に仕事がしたいと思えること。最近は、個性をアピールしなければいけないといった風潮があるために、基本を無視してトリッキーなことばかりに目が行く人が多い気がします。しかし、当社では、誠実で謙虚、応対が気持ち良いと感じる人こそ、優秀な人材であると評価しています。信頼し合って働いているイメージがわかなければ、採用しても価値観の相違が生じてしまうだけですからね」。
ハイブリット自動車や電化製品などの性能を決定するデバイス技術、その開発、製造を行う同社で、人事チームのリーダーを務める川原さんは、「採用を左右するのは、技術力や専門性よりもヒューマンスキルです。技術力や専門能力は、陳腐化も早く、入社してからでも十分に身に付けられます」と語る。
技術者であっても、顧客との折衝が多い同社では、お客様第一の行動が求められる。判断に迷った時は「原理原則に立ち返り、当たり前のことを確実に実行することが重要」だそうで、そのような能力の有無が合否の基準になることも多いという。「例を挙げるならば、会社訪問の際、駐車場はあるかなど、事前に問い合わせをしてくる人には好感が持てますね。こちらに迷惑がかからないようにとの気遣いを感じます」。
人間性重視で採用する理由は、同社の経営理念からもうかがえる。「必ずしも比例するとは限らない報酬やポストによって社員のやる気を促すよりも、尊敬する人物の側で働く意義の方が大きいと考えています。目標とされるリーダーの存在が、チームの成果を上げていく。だからこそ、そんな人材と成りうる人を必要としているのです」。制度に頼るのではなく、人と人のつながりを大事にする企業だからこそ、人としての基本スキルが備わっているか否かが問われるようだ。




