酒造りはみんなで行う仕事。何よりも協調性を求めます。
杜氏、蔵人…酒造りの現場に職人は欠かせない。そして職人でありながらも協調性が大切、株式会社福光屋の常務取締役、川口さんはそう語る。
「これは職人に限った話ではありません。どの職種でも重視しているのは同じです。微生物の研究、商品開発、実際に酒を造る作業、酒を瓶に詰める製造工程、どれも多くの人とかかわります。共同作業の中から酒は生まれていくんです」。
時代が代わり、杜氏の後継者が少なくなった昭和の後半から、同社は社員として、後継者を育成している。
「私たちは社員蔵人と呼んでいます。現在20人位。かつての杜氏やその下の三役の立場に社員蔵人が立ち、重責を担っていますね。職人仕事でも組織ですから、一般の会社と同じですよ。個性がありながらも人の言葉に耳を傾けられる人の方が伸びますね」。
得意先とのやりとりでは酒に関する知識を求められることも多いため、社員蔵人として何年か経験を積んだ後、営業に異動する社員もいるそうだ。
「ただし、入社時での酒の知識、これはあまり必要ありません。お酒が好きだとか、強いとか、そういうのも採用とは関係ありませんからご安心下さい」。現在同社は酒だけでなく、調味料や化粧品事業も展開し、酒造りで得られる発酵技術を広く活かしている。
「私たちは、酒蔵は文化の発信地だと考えています。かつて酒蔵は各地域にあって、地域と密接な関係を築いていました。私たちももっと酒の地位を高め、酒文化を世界に発信していきたい。応募者の中には伝統ある仕事をしたい、それを受け継ぎたいという動機の方が多いですが、そういう言葉・考えは素直に嬉しいですね。私たちは伝統ある福光屋の看板を背負ってやっています。応募者にもそういう気概を持っていただきたいです」。




