旅館業で活躍できるのは
人を喜ばせることに
自分の喜びを見出せる人
「様々なサービス業がある中でも、旅館というのは最上級のおもてなしが求められる業界です。お客様を名前でお呼びして親密感を演出するなど、細部にわたって気を配ることが必要。ハードな仕事ですから、人に喜んでもらうことに幸せを感じられる人でなければ続きません」と話すのは、山代温泉郷にある「瑠璃光」、「葉渡莉」の2旅館を運営するよろづや観光株式会社の専務取締役、萬谷さん。
営業、フロント、車輌係、客室係と様々な職種があり、担当する業務は違うが、たとえ営業であっても、来館者の前に出れば、一流の接客をしなければならないのは同じ。そのため、面接では、人を喜ばせることがどれくらい好きかを見定める。
例えば、「最近身近な人を喜ばせるためにどんなことをしましたか?」という質問をするという。返答で着目する点は、「演出」と「サプライズ」。友人の誕生日に、以前の何気ない会話から相手の欲しいものを覚えていてプレゼントをしたとか、母の日に両親の思い出の品を贈ったとか、単に高級品をプレゼントしたというよりも、色々と工夫してストーリー性のある贈り物をしている人に魅力を感じるそうだ。なぜなら、そういった人は、ハードな業務の中でも、来館者に喜ばれるための労力を惜しまない人だからだ。
山代温泉郷のリーディングカンパニーとして、常にレベルの高い接客を続ける同社。「以前、蛍を見るのを楽しみに来館された小さなお子様連れのご家族がいました。ところが、バスの時間を逃してしまい、予定していたスポットに行けなくなってしまったんです。別のスポットを調べて地図を渡すまでなら当たり前のサービス。当館のスタッフは、自ら車を出して案内してさし上げました。さらに、館内にいたスタッフも、家族の帰りに合わせて貸し切り風呂の予約時間をずらしておいたんです。会社から指導、強要された訳でもないのに、スタッフ各々が考え、行動できるのは、お客様の喜ぶ顔がみたいという思いがあってこそなのです」。




よろづや観光株式会社
