町民の、町民による、町民のための情報発信サイト
誰もが簡単に情報発信者になれるシステムを構築
第5回「e-fuku3.com 更新日 2003/08/20
開設日 2000年10月8日
更新頻度 毎日
北陸・新潟リンク集
登録カテゴリ
富山>レジャー・地域情報・観光・宿泊>地域情報・総合情報
運営コスト 15万円弱/月
サーバ容量 72GB

第5回のWebマスターInterviewは富山県西砺波郡福光町にある地域情報サイト「e-fuku3.com(いーふくさんどっとこむ)」を運営しておられる野村守さんです。全国に数多くある、過疎化が進む中心市街地。どうすれば、人口流出をくいとめることができ、街に活力を与えることができるのか。どの街も皆同じ悩みを抱えています。野村さんが住む福光町もそんな過疎化が進む中心市街地の一つでした。「ITを活用してなんとか地域の活性化がはかれないだろうか」、全国的にもめずらしい住民参加型の地域情報サイトは、そのような願いのなかから誕生しました。野村さんのまちおこしの軌跡に迫ります。

Webマスター 野村 守さん
おところ 富山県福光町
年齢 42歳
PC歴 20年
ひとこと 参加するみんなが主役になれるサイトづくりを目指します。
ITはまちおこしのための手段、ハードを使いたくなるようなソフトとしてサイトを立ち上げる
▼野村さんがサイト立ち上げに関わった背景を教えてください。
総務省(旧郵政省)で行われていた「マルチメディア街中にぎわい創出事業」として福光町が全国で8番目、北陸で初めて指定を受けました。その名の通りITを使って街を活性化させようというものです。そして2001年の3月、その事業に取り組むために私も名を連ねる福光町の商工会の中に「福光町街中にぎわいIT事業推進室」という任意団体が結成されてそこの室長を担当することになったのがきっかけです。
▼サイト立ち上げのきっかけは文字どおり「まちおこし」だったわけですね
そうですね。指定を受けた事業そのものは、ハードの普及だったので、当時マスコミの一部で「バーチャル電脳商店街」と派手に取り上げられたりしました。しかし、ハードの整備だけでは絶対に「まちづくり」がうまくいくとは思えなかったのです。やはり町をつくるのはそこに住む町民自身なわけですから、町民の福光に対する愛着心やコミュニティ帰属意識が不可欠です。そこで徹底的に福光町の情報にこだわったコンテンツからなるサイトを作ろうと思いました。ハードを使いたくなるようなソフトとしてサイトを位置付けたわけです。言い換えると、あくまでもITはまちおこしのための手段として捉えたということです。町内外の交流人口の増加や、商店街の活性化、人口流出の歯止めという目的を達成するための手段というわけです。

▼このサイトの特徴を教えてください。
e-fuku3の一番の特徴は、限られたサイト管理者が管理して更新していくという普通のサイトとは異なり、情報を載せたいと思った人だれもが記事を載せることができることです。つまり、このサイトは情報を提供してくれる数多くの町民によって支えられて運営されているということなのです。

情報の公開の仕方も、HTMLの知識を持っていない初心者の方にも簡単にできるようなシステムになっています。あらかじめ情報提供者の方は専用のソフトをご自分のパソコンにインストールしていただく必要がありますが、それをインストールしてしまえば、各々の自宅のパソコンから時間を問わず最新の情報に更新したり、自分で書いた記事を公開できるようになります。テキストと画像を選択すれば、そのままHPに反映されるようなプログラムになっていますので手間もかからず誰にでも簡単に更新作業ができるのです。また、静止画だけではなく、動画も簡単に公開できるようなしくみになっていますので、動画のコンテンツも増えていますし、アクセス自体も多くなっています。
▲入力テンプレート画面例
※画像をクリックすると別ウィンドウで拡大画像を見ることができます

▲24時間以内に更新された新鮮な情報

▼どのようなコンテンツがありますか?
地元商店街の店主の方々に情報提供していただいている「福光でお買い物」、スポーツや趣味など福光町で活動する市民サークルの方々から情報提供していただいている「イベントカレンダー」、これらはそれぞれのコーナーで閲覧できるのとは別に、24時間以内に更新されたものについては、最新情報の欄でも、一覧表示されます。最新情報の欄は利用者の注目の高いコーナーです。お店の情報を発信している方からすれば、更新すればするほど、ここでピックアップされる頻度があがるわけですから、自然と情報の更新性があがるしくみになっているわけです。そのほか、様々なテーマで福光町をクローズ・アップする「いいとこみっけ」など、ボランティアのスタッフによって作られる特集的な記事がかなりの頻度で作成されています。取材先のピックアップから取材原稿の作成など、全てノーギャラでやっていただいているわけですが、どの特集もとても充実したものになっていると思います。福光を盛り上げていこうという参加者たちの熱意が伝わってきます。
▼人気のコーナーはどれですか?
一番人気なのは「今週の福光人」ですね。ここでは毎週福光にゆかりのある方を紹介しています。福光人がどう活躍しているのか皆さん興味があるみたいです。次に人気があるのは実は「福光コラム集」です。現在13名のコラムニストがいて、それぞれ楽しく読みごたえのあるコラムなのでもちろん福光以外の方にもおすすめですよ。
▼グッドデザイン賞を獲得したり、最初から色々と注目されることが多かったと思いますが、苦労されたことはありますか?
そうですね。苦労とまではいきませんが、サイト立ち上げ前にまず実態調査からスタートしたんです。実際に町を調査して歩いたら、商店街のほとんどはインターネットにつないでないどころか、パソコンも持っていないという状況でした。ITタウンだとかマスコミから騒がれても現実は全然追いついてはいなかったわけですね。そのために最初は、実際に成功しているサイト運営者の方を招いて講演会を開いたりして、ITになじんでもらうことからスタートし、意識改革をしてもらおうと試みました。
▼商店街の実際の効果としてどのようなものがありますか?
売上に直結するほどの効果があがっている店は、正直そんなに多くはないかもしれません。でも確実に、情報提供している方々の販売促進活動に対する意識は高くなっていますし、ITを扱うスキルもあがってますね。そして、自らが手がけた情報を提供することにより、自分の商売を見つめなおすきっかけになったり、福光町のよいところを発見したり、福光町への帰属意識が高まってきていると思います。そのことがよりよい店作りやまちづくりに繋がっていくことと期待しています。
▼今後の目標は何ですか?
みんなの情報のプラットフォームになるように、情報提供者をまだまだ増やしたいですね。また、これまでは、リアルのお店、つまり商店街そのものに足を運んでもらいたいという意図であえて、サイト内にはWEB通販などのしくみは設けていませんでした。しかしこれからは福光だけではなく、日本中や世界中から福光にあるお店の商品を買えるようなしくみを導入していかなければならないのではと考えています。そして、やはりネットを通じて福光がもっともっと活性化してくれることを目標としています。ネット内でもネット外でも活発に情報が配信される、活気があり人が溢れる町にしていきたいですね。
さっそく、「e-fuku3.com」を覗いてみよう!!>>
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編集後記(担当:上楽)
私たちの取材の前には総務省からの視察、後にはIT事業推進室の会議があるというハードスケジュールの中ご協力いただきました。忙しい中でも疲れた様子を見せないで笑顔で応えてくださいました。その顔からは福光をよくしていくぞ!という意気込みが強く感じ取られました。

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