十数万人に利用されるあの「秀丸」開発者が福井に!
ユーザーサポートに徹底した元祖テキストエディタサイト
第8回「秀まるおのホームページ 更新日 2003/09/19
開設日 1997年
更新頻度

ほぼ毎日

北陸・新潟リンク集
登録カテゴリ
福井>インターネット・パソコン>ハード・ソフト・素材
運営コスト 5万円/月(人件費除く)
サーバ容量 6.4GB×2

第8回のWebマスターInterviewは「秀まるおのホームページ」の秀まるおさん、こと(有)サイトー企画の社長をしておられる斉藤秀夫さんです。「秀まる‥お?」ってどこかで聞いたことがありませんか?そうです斉藤さんこそ、Windowsユーザーなら一度は耳にし、多くの方が利用されている「秀丸エディタ」を開発された方なのです。
みなさんは「秀丸エディタ」が実は福井の方によって開発されたということをご存知でしたか?今回は秀丸エディタ開発のきっかけから裏側までを伺いに鯖江市の商店街ビル2階にあるオフィスを訪問しました。

Webマスター 斉藤秀夫さん
おところ 福井県鯖江市
年齢 36歳
PC歴 21年
ひとこと こまめに更新することが何より大切です。
コミュニケーションが充実してソフト開発もユーザー参加型のものに
▼「秀丸」が有名になったきっかけを教えてください
1993年には「秀丸」を発売していましたが、売れるきっかけはその2年後の「Windows95」の発売でしたね。一番ソフトが売れたのは「Windows95」が発売されてから一年後くらいの時期でしょうか。そのころパソコンも売れ出していましたが、当時はパソコンソフトを買っても「Windows」があるだけでソフトが何も入っていないという状況でしたので、ちょうどタイミングが重なって売れたというのがありますね。具体的に売れた本数は分からないのですが会社の売上が1億5000万円にもなりましたので。(4000円のシェアウェアソフトなので計算上は1年で3万7500本売れたことになります/筆者注)
▼「秀丸」を開発されたきっかけはなんですか?

1990年に「Windows 3.0」が発売されて、日本でも手軽に海外製の安いパソコンを利用できるようになりました。そのことがきっかけで、自分でもパソコンを購入してWindows用のソフトを作ってみようと思ったのです。実際、当時はまだWindows用のソフトを作る人もあまりいませんでした。

▼当時は会社員として東京で働いていらしたそうですが、趣味の一環として「秀丸」を作られたのですか?

そうですね。仕事とは別にソフトの開発を行っていました。趣味というか、ソフトを作る人にはこういう人が多いと思うのですけども、自分でソフトを作りたいんだけど会社の仕事ではやはり自分の思うようにできないという現実があるんですよね。だから昔は特にひとりで勝手に作っている人が多かったんですよ。まぁもちろん今でも多いですけれども。だからパソコンのソフトとは全然関係ない仕事をしている人がソフトを作っていたりしますしね。

その後、「秀丸」が少しずつ売れ始めるようになりソフト開発を本業にしようかな?と感じたころに会社を辞めて福井に戻りました。93年くらいですね。東京にいてもよかったのですけど、自分で会社を作るのに税理関係の面などをはじめとして手間がかかるし、よく分からなかったんですよ。でも実家では親も会社を経営していたのでそのためのノウハウを教えてもらったり、色々と手伝ってくれるだろうということで地元に戻ることにしました(笑)。


▼「秀丸」というネーミングは誰が考えたのですか?
大体ソフトを作る人は自分の名前にちなんだものにしていましたし、「一太郎」というソフトが有名だったこともあり、「秀太郎」がいいかな、とも考えましたが(笑)、それはまずいだろう、ということで最初に勤めていた会社の同僚の案で「秀丸」になりました。ホームページのタイトルの「秀まるお」にも深い意味はなく、ほかのハンドルネームと重ならないように、と考えていたらそうなりました。
▼「秀まるおのホームページ」はいつごろ作られましたか?
元をたどれば、 「Nifty-Serve」というパソコン通信の中でサポート会議室などを持っていたのですが、だんだんとインターネットが普及してみんながHPを持つようになって、やはりうちも持たなくてはまずいだろうということで作りました。宣伝はサイト以外には全く何もしていませんし、実際の営業なども苦手なのでやっていません(笑)。なので、ホームページが本当に会社の看板でもあり、ソフトの売り場でもあり、サポートをする場となっているのです。
▼「秀丸」ソフトのサポートの場として「コミュニテックス」がありますが、「コミュニテックス」について教えていただけますか?

▲コミュニテックスでは会員登録(無料)をしたら誰でも質問ができる
パソコン通信の時代にあった「サポートの会議室」のようなものがインターネット上にも必要だと感じて、色々考えた末自前で作るのが一番いいということになって「コミュニテックス」を作りました。ユーザーサポートをメーリングリストでやるという方法もありますが、そうなると質問などを発言する人は自分のメールアドレスを公開しなくては発言できなんですよね。ということは、万が一そのメーリングリストの中に悪意のある人がいたとしたら、発言者のメールアドレスを収集してスパムメールを送るなど、公開されているアドレスを悪用するかもしれないという危険性があるのです。

インターネットの世界はセキュリティなどを未だに適当にやっているところも多いので無法地帯に近いものがあります。ですから、その辺をうちはちゃんとやりましょう!ということで「コミュニテックス」をしっかりしたユーザーサポートの場として考案したのです。
▼メール非公開のサポート体制で効果はあがりましたか
そうですね。よそのHPなんかだと常連ユーザーが初心者ユーザーを袋叩きにするというか初心者が調べたら簡単に分かるようなつまらない質問をしたら、「そんなことはココにかいてあるだろ!」とレスをしたり、 あとはメールアドレスが公開されてしまっているものだから、「マナーが良くない」とか言い出したりして、質問者に「インターネットのマナーはココだ!」みたいなメールをいきなり直接送りつけたりする人もいるみたいですよ。

うちのサイトでは書き込む人のメールアドレスは公開されないので、勝手に個人に攻撃することはできないし、管理側で発言を消したりもできるのでそういうことがないようにしっかりと注意しています。だからでしょうか、会議室の発言の数は他のサイトよりもものすごく多いんですよ。

競合ソフトのメーリングリストなんかもこっそりみてるのですけど(笑)、恐くてなかなか発言できない雰囲気なんですよね。 その点僕のサイトは割りと気軽に発言できるようになってますよ。逆にそれでどんどんみんな書き込んじゃって返信する僕が困ることにもなりますが、一日の発言数なんかも圧倒的に多くてそれだけサポートできているのではないかと思います。
▼サイトデザインやナビゲーションで気をつけておられるところはありますか
サイトデザインは色々試行錯誤した後、今の形に落ち着きました。昔はフレームで分けてましたがフレームで分けるとページを移動したときにURLが変わらないでしょ、それが良くないって思っていたら、実際によそのサイトもフレームがあったのになくなっていくパターンが多くて自分も今の形にしました。
ナビゲーションについては、基本的にツリー的な階層にして、行ったら「戻る」しかないようにして、行ったページからまた別のページへ枝分かれして飛ぶのはなるべくないようにして、今どこにいるか迷わないように、分かりやすく単純にしています。
▼サイトを持つようになって、変化はありましたか

昔はソフトをダウンロードしてもらってから中の説明ファイルなり読んでもらうという形だったのが、今はまずホームページを見てソフトのインストールの仕方や特にお金の払い方が分からないという人が多いのですが、それらにも対応できるようになりました。 あとは、サポート業務中心に忙しくなりました。サイトを立ち上げる前は「Nifty-Serve」の会員からしか質問はこなかったのが、インターネットユーザー全部に広がったわけで、圧倒的に増えましたね。

その延長ともいえるのですが、最近は単純なユーザーサポートだけでなく積極的にユーザーさんと協力してよりよいソフト開発をしていこうみたいなところもあって、開発途中のソフトを先に「β版」として公開してユーザーさんから色々意見をもらっています。その点ではインターネットによって広範囲の人から意見を聞けるようになったのはいいですよね。実際に、普通じゃみつけられないようなバグを発見する達人的なユーザーの方もいます。昔からいらっしゃる方なのですが、バグが再現しないときも再現するためにアドバイスをしてくれたりします。直接は会ったこともないのですが、開発の協力者として本当にありがたい存在です。


▲にぎわうサポートフォーラム
▼一ヶ月の運営コストはどのくらいですか
サーバは、サイト運営を始めた当時の最高スペックマシンをハウジングしてもらっていて、それが毎月5万円かかっています。あと、実はミラーサイトというのがあってインターリンクさんに毎月1000円で100MBのスペースを借りています。ソフトをダウンロードする人が集中するとサイトがものすごく重くなるので、ダウンロードするファイルは全部インターリンクの方のサーバに置いています。そうじゃないと会議室との運営はきついですからね。
▼今後の目標は何ですか?
現状維持が続けば充分なのですが、フリーソフトの普及などで現状維持するのも大変でして‥。ソフト開発の面ではやはり秀丸エディタとそれに関連したソフトを補強していきたいと思ってます。あとはやはり今後もサポートをしっかりして、ユーザーの方にとって最も身近で信頼できるような存在になりたいですね。
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編集後記(担当:上楽)
会社に入ると、お子さんのおもちゃや卓球台や絵本が沢山あってびっくりしました。サイトにも書いてあった通り「子守」が趣味の優しいお父さんなのだなぁと感じました。また残念ながらスペースの都合で割愛させていただきましたが、道具についてのこだわりも人一倍のご様子で、クリック感のないキーボードでの親指シフト入力、液晶ディスプレイなども熱く語っていただきました。サポート業務の徹底にはやはり、こだわりのグッズがモノを言うのですね!

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